ココナッツ専門店ココウェル

ココナッツ情報マガジン「ココナティスト」
COCONUTIST 2024・Autumn 20th anniversary

ココウェル20周年特別対談
白崎茶会 白崎 裕子さん × ココウェル代表 水井 裕

※2024年6月「有機プレミアムココナッツオイル」は、「香りがない有機ココナッツオイル」に商品名が変わりました。


プロの料理家はココナッツをどのように取り入れているのでしょうか。NHK「きょうの料理」でも活躍されている白崎茶会 白崎裕子さんとココウェル 水井裕による、20周年特別対談を開催!商品名「有機プレミアムココナッツオイル」から、「香りがない有機ココナッツオイル」に変わったばかりのココナッツオイルを使ったレシピを数多く作ってくださっています。2014年にはココナッツをテーマにした、「ココナッツオイルのかんたんレシピ〜いつものごはんからおやつまで〜」(WAVE出版)も出版されています。さまざまなお菓子や料理にココナッツオイルを使ってきた白崎さんならではのコツやその魅力をお聞きしました。


Profile

白崎裕子(しらさき ひろこ)さん
東京生まれ。料理研究家。 オーガニック料理教室「白崎茶会」を始め、全国から参加者多数。現在は、「白崎茶会レシピ研究室」としてプラントベース、グルテンフリー、発酵食など、さまざまな料理やおやつのレシピを動画で配信中。著書が2年連続で料理レシピ本大賞・お菓子部門の大賞を受賞。

 

●仕上げを水井もお手伝いさせていただきました。


ココナッツオイルはメジャーになった!?

ココウェル代表 水井:白崎さんには15周年イベント「coco fes!」にもご参加いただきました。あれから5年、20周年の特別対談もご一緒できて嬉しいです。よろしくお願いします。

白崎茶会 白崎さん:ココウェルさんのプレミアムココナッツオイルを使って、10年ほどになります。

水井:白崎さんはテレビ出演や書籍出版、雑誌へのレシピ提供などさまざまな媒体でレシピを発表されています。レシピ作りで気をつけていることはありますか?

白崎:まず、材料が手に入りやすいかどうかを重視しています。

水井:手軽さが大事だと。

白崎:ココナッツオイルはメジャーになるまで、あと一歩のところまできていると感じています。媒体によってはココナッツオイルを使ったレシピをすんなり載せてもらえるところもあります。しかし、難しい場合もありますね。

水井:例えば?

白崎:ココナッツオイルは、オーガニックコーナーやセレクトショップには並んでいますが、一般的なスーパーのオイルコーナーには並んでいないことがほとんどです。そのため、まだまだ気軽に手に取れない状況です。

水井:確かに、ココウェルも大手スーパーに置いてもらっていますが、オーガニックコーナーに置かれていることが多いです。

白崎:だからレシピで使おうとすると、ココナッツオイルを使う特別な理由が求められます。コクが出るとか、酸化しにくいから味が落ちないとか、クッキーはさくさくに、ケーキはふんわりと仕上がるとか。

水井:なるほど。

 

●仕上げを水井もお手伝いさせていただきました。


同じ商品でも味が違うのはなぜ

白崎:ココナッツオイルは、特有の甘い匂いがすると思われている方もいます。ココウェルさんのプレミアムココナッツオイルは、全く香りがないんですけどね。


水井:ココナッツオイルは製造方法によっても香りや栄養素、品質が大きく異なるのも、まだまだ知られていません。


白崎:レシピに載せるとなると、毎回「香りのあるタイプとないタイプがあり、どんなレシピにも使いやすい無味無臭のものがおすすめ」と説明することが求められます。


水井:そうなんですね。例えば、エキストラバージンココナッツオイルの抽出方法はいくつかあります。原始的なのは遠心分離法で、白い果肉を絞って、ミルクとオイルを分けるために時間を置いて発酵させます。発酵するとミルクは上に、重量のある水分は沈みます。そこからミルクを取り除いて、真ん中のオイルを取る製法です。抽出が早くて比較的コストが低いので一般的なココナッツオイルに採用されていますが、水分を含みやすいため品質が悪くなりやすい欠点があります。


白崎:同じメーカーの商品でも、瓶によって味が違うこともある理由がわかりました。自然な設備で均一な品質で作ることがいかに難しいかってことですよね。

 

水井:ココウェルは果肉から水分を低温乾燥で取り除いた後にオイルを圧搾する、低温エクスペラー製法を採用しています。手間はかかりますが、オイルと水分の接する時間が短いため、水分量を0.1%以下まで除去でき、劣化しにくい高品質なオイルになります。

 

白崎:味の違いは、製法から生まれているんですね。 メディアには出ない使い方のコツ

 

水井:主宰される白崎茶会レシピ研究室では、研究生のみなさんからココナッツオイルの質問はよく出ますか?

 

白崎:講座でオイルを使う際は、毎回使い方を解説するようにしています。だからほとんどありません。ただ、書籍を出版すると、ココナッツオイルをうまく使えないとお便りをいただくことが多いですね。本の感想ではなくて(笑)

 

●撮影スタッフも絶賛。グルテンフリーのフロランタン。


水井:どのような相談が多いのでしょうか。

 

白崎:クリームがザラザラになってしまったとか、オイルが固まってチューブから出てこなくなってしまったなど、温度管理に関する質問が多いです。ココナッツオイルは25℃以上で液体になり、低温で固体になります。そこが、一般的なお菓子作りに使われる材料の常識と違いますからね。ココナッツオイルの乳化作業には気温も影響するので、室温を22℃前後にすると作業がうまくいきやすい、オイルが固まった時は50℃くらいの湯せんにかけて溶かすようにと、お答えしています。

水井:確かに、ココナッツ特有の性質に慣れるまでは戸惑うかもしれませんね。 白崎:ココナッツオイルって不思議ですよね。一度カチカチに凍らせてしまえば、しばらく常温で置いても溶けづらいですし。酸化しにくいのでお菓子が長持ちします。揚げ物もサラダ油よりもカラッと揚がりますしね。本には載っていない使い方のコツや魅力がたくさんあります。

 

 

 

白崎茶会のこれから


水井:これからはどのような活動をされていく予定ですか。


白崎:これまで葉山の海沿いの古民家で料理教室を開催したり動画を撮影したりしてきました。でも、ここを閉じて、オンラインに移行しようと考えています。最初は一年だけの期間限定のつもりでしたが、おかげさまでどんどん研究生が増えているんです。

水井:今、研究生は何名ですか。

白崎:750名ほどです。メディア出演時と同様、研究室でも基本的には手に入れやすい材料を使ったレシピで料理を教えていますが、例外もいくつかあって、ココウェルさんのプレミアムココナッツオイルは、その例外のひとつなんです。それらを研究生の方が自由に使いこなせるところまでレクチャーしたいと思っています。


水井:ココウェルをこれからもどうぞよろしくお願いします。


白崎:教えていただいたオイルの製法に興味ある人は多いと思いますし、ぜひまた遊びに来てください。


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コラボ対談動画のご視聴について

今回の対談は、『白崎茶会レシピ研究室』とコラボ対談です。サブスク契約をいただくと対談の様子をご覧いただけます。定員制のため登録ができない場合があります。

https://class.shirasakifukurou.jp/contents/299