今年の冬はラニーニャ現象の影響で、各地で厳しい寒さが続いていますね。
(寅年の冬は寒い、というデータもあるのだそうです。)
その影響で、例年にはほとんど聞かれない
「MCTオイルが固まりました」「白いもやがかかっています」
というお問い合わせが、とても多く寄せられています・・・
簡単に言うと、
「寒すぎるせいなんです」
ということなのですが・・・そりゃ驚かれますよね。
有機ココナッツMCTオイルは「低温でも固まりにくい」という特長がありますが、冬場などで温度が低くなると、脂肪酸の一部が固まることがあります。
その小さな固まりが浮かんでいる状態がもやになって見えています。
温度の低下がさらにすすむと固まりが大きくなり、底に脂肪酸が沈殿してしまうのです。
冷蔵庫に入れてみたら完全にMCTオイルが固体化してしまった・・・という事例も、まれですがあります。
でも、この現象こそが化学抽出を行わず自然な製法で作られていることの証です。
ココウェルの有機ココナッツMCTオイルの作り方は・・・
1.バージンココナッツオイルをタンクに入れ、ゆっくりと温度を下げていく。
2.底に沈殿した、固まりやすい脂肪酸(=長鎖脂肪酸)を取り除く。
3.さらに温度を下げる。
そして2と3の工程を繰り返し、残ったものが有機ココナッツMCTオイルです。
有機ココナッツMCTオイルには融点(=凝固点)が43.2℃のラウリン酸も約13%含まれているため、寒い環境で先に固まり始めます。
ここからは少しややこしいお話しになるのですが・・・
オイルが固まる=脂肪酸同士がくっつく ということです。
有機ココナッツMCTオイルの大部分を占めるカプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸はすべて「飽和脂肪酸」で、二重結合をもちません。
上の図ではどちらも1列に並んでいますが、実際は二重結合の部分で脂肪酸は折れ曲がっています。
折れているもの同士はくっつきにくいため、一般的な植物油は固まりにくいのです。
また、中鎖脂肪酸は分子が短いことも特長です。短くてまっすぐなもの同士なので、低温になると分子同士がくっつきやすくなります。
固まりにくさがポイントではありますが、『原材料がココナッツオイル100%』ならではと言えます。
ココナッツ由来ではなく、ちゃんとココナッツオイルなのだな、と感じつつお使いいただけたらと思います。