ココナッツ専門店ココウェル

2025年1月6日、米国食品医薬品局(FDA)は食品アレルゲンに関するガイドラインを改訂し、ココナッツを主要アレルゲンリストから除外する決定を発表しました。この変更は、ココナッツが科学的および医学的観点から木の実としての性質を持たず、アレルギーのリスクが他の主要アレルゲンと比較して低いことが確認された結果です。

FDAは2006年、「食品アレルギー表示および消費者保護法(FALCPA)」の施行に伴い、木の実(Tree Nuts)を主要アレルゲンとして指定しました。その中には、アーモンド、カシューナッツ、クルミなどが含まれますが、植物学的にはナッツではなく種子であるココナッツも含まれていました。この分類は、食品表示の一貫性を保つ目的で行われましたが、近年の研究によりココナッツアレルギーの発生率が極めて低いこと、さらに発症した場合も重症化するケースは極めて稀であることが明らかになりました。これを受け、食品業界団体や科学者からの提言が繰り返され、今回の除外決定に至りました。

今回のアレルギーリストからの除外は、ココナッツ産業にとって重要な転機となると考えられています。この決定により、食品業界ではアレルゲン表示の負担が軽減されることで、ココナッツを使用した製品の開発がさらに促進され、消費者にとってもココナッツの健康効果に注目が集まっている中で、より選択肢が広がることが期待されています。

現在、FDAのアレルゲンリストに含まれる木の実(Tree Nuts)12種類は以下になります。

•アーモンド (Almond)
•ブラジルナッツ (Brazil Nut)
•カシューナッツ (Cashew)
•ヘーゼルナッツ/フィルバート (Hazelnut/Filbert)
•マカダミアナッツ/ブッシュナッツ (Macadamia nut/Bush nut)
•ペカンナッツ (Pecan)
•マツの実/パインナッツ (Pine nut)
•ピスタチオ (Pistachio)
•クルミ各種 (Walnut)

なお、ピーナッツは豆類として木の実とは別で分類され、牛乳や卵、大豆と並んで9大アレルギーの一つに分類されています。