ココウェルの原点を訪ねて 第3回(全4回)
マニラの平均月収は約20,000ペソ(約50,000円)。レイテなど田舎の平均月収は4,000ペソ(約10,000円)ほど。1家庭あたりの子どもの数が多いので、生活は決して豊かとは言えません。皆さまがココウェルの商品をお買い上げいただいた時、商品代金から3ペソの寄付を続けていますが、彼らにとってはそれも大きな支援なのだと改めて感じました。貧富の差が大きく、豪邸が並ぶエリアもある一方、一家で路上生活をしている方も見かけました。その日の食事にも満足にありつけず、栄養失調などで命を落とすことも少なくありません。
特にレイテでは、必要最低限のものをギリギリまで使います。知恵を出し合い、家族が寄り添って暮らしていました。自分たちの食事は質素ですが、来客があると手厚いおもてなしをします。たくさんの食事を出していただきました。そして何よりも、大人も子供も笑顔がとても輝いていて、本当に幸せそうだったのが印象的です。レイテでの移動中、フィリピン人スタッフのジョージが「日本はものがたくさんあるし幸せな国というイメージなのに、毎年多くの人が自分で命を絶っていることが信じられない。フィリピンでは生きたくても生きられない人がたくさんいるのに。」と話していたことが頭から離れません。本当の豊かさとは何なのかを考えさせられました。
次回は最終回、ココウェルの今後についてです。(文・森本)