ココナッツ専門店ココウェル

昨日、ココナッツの花蜜を蒸留して作るエチルアルコールのブログ記事を書きましたが、フィリピンではココナッツオイルからバイオディーゼルを作っており、フィリピン国内で使用される自動車用ディーゼル燃料の2%はこのバイオディーゼルをブレンドすることが法律で義務付けられています。

これは環境保全の目的はもちろんのこと、ココナッツ農家の収入確保も目的として、2006年に制定されたバイオ燃料法で決められました。当初は1%でスタートしましたが、翌2007年には2%に引き上げられ、それ以降2%が維持されています。昨年にはこの2%を2021年までに5%に上げるべきだとする議論がなされました。

フィリピンは東南アジアの中でも先頭を切ってバイオディーゼルを義務付けましたが、今ではインドネシアやマレーシアがパームオイルによるバイオディーゼルを5%ブレンドすることを義務付けています。

ココナッツ・バイオディーゼルのブレンドを5%に増やすと、1年間のココナッツオイル生産量の約29%である35万トンのココナッツオイルの消費につながるとのことです。

フィリピンは現在120万トン以上のココナッツオイルを生産しています。現在の2%からの5%に増えればココナッツオイル生産のほぼ3分の1を占めるため、地元のココナッツ農家に安定した収入が保証されると思います。

このコロナの状況でその後の議論がどのように進められているかは今のところわかりませんが、環境保護にもココナッツ農家の生活安定にも、国の政策による後押しは必要と思われます。